— 3.学校に乗り込んだ勇者のお父さん―Part3

お父さんの流儀、九カ条―Part3

3回のシリーズに分けて学校に乗り込んだ勇者のお父さんの体験談を掲載します。
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その八.なるべくしゃべらない
学校には調査の結果を聞きにいくのです。
こちらからは極力しゃべらぬよう自制しましょう。
子供がいじめにあった、という事実を目の前に突きつけられるのですからなかなか平常心を保てないものですが、面談の目的は《今後ものごとがスムーズに運ぶようにする》の一点です。
あらかじめ聞き取ったいじめの事実と食い違いがないか、を確認しながらあくまで冷静な態度で終始しましょう。
私の息子の担任は大学を卒業したての先生でした。
一般企業なら《まだとても戦力にはならない新人》である年格好の青年を中学のクラスの担任に平気で据えるなど、学校教育はどうなっているのだとあきれるほかはありません。
ただ、私の息子の担任はよく調査をしてくれました。
《陰湿系》のいじめの場合、子供も狡猾ですから下手に疑おうものなら今度は先方の親が騒ぎ立てるという事態にもなりかねません。
担任の報告と、息子から聞き取った事実はほぼ一致していました。
報告を受け、学校の教頭や担任に謝意を伝えました。
同時に、親としては、いくら学校が目を光らせてもいじめの再発がないとはいえない、息子が登校を再開する意志を示すまでは学校に行かせるつもりはない旨を伝えました。
以上をもって私は面談の目的は達せられたと判断しました。

その九.親とは会わない
最後に学校側から「いじめをした生徒の親御さんから『お目にかかってお詫びをしたい』という申し入れがあるが」と問われましたが即座にお断りしました。
先方からすると「謝罪することですべて水に流してもらい安心したい」というところと思いますが、そうさせてなるものか、と思います。
先方には不安を抱えたままでいてもらったほうが好都合です。
またよけいな風評など立てられてはかないませんから。
学校に対しても相手の親に対しても、あくまで『不気味な親』であり続けたほうが好都合です。

番外編 その後
息子は中学三年の最後半年ほどは学校にはほとんどいきませんでした。
高校については志望があり、塾の自習室や図書館に自分で通って勉強をしていました。
朝起きると、自分で弁当箱にご飯や梅干を詰めた弁当をこしらえて出ていっていました。
受験に際して学校の出席日数の少なさが不利になるのではという心配はありました。
《受験説明会》などの折に対象の高校をはじめいくつかの私立高校の方に出席日数について訊ねてみたところ、どの高校でも「関係はない」との答えでした。
幸い息子は高校に進学。
大学にも進み今春、就職して社会人となります。
私どものケースはかなり幸運なケースだったと思います。
ご家庭の事情や地域の事情は様々で、親として十分な対応をとりきれない場合もあるかと思います。
ただ冒頭に申し上げた『いじめからは逃げる』は、唯一の解決法に思えてなりません。
子供と学校をめぐる胸の痛むニュースがこの世から消えることを心から祈ります。

◆管理人から一言
その九について、勇者のお父さんは敵に恐怖を与えるために「会わない」という選択をしました。
戦略目標を達成するための選択ですから完璧です。
会わないことが最善である、というわけではないので、そこはご留意下さい。
「相手を許して、自分の心を軽くする」でも、ご本人がどうしたいか、の話であるとご承知おき下さい。

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